今回は時価総額の持つ意味と、その影響について何が考えられるか書いていきたいと思います。株式投資において時価総額というのは非常に大事ですが、最近仮想通貨では疑問を感じています。
株式投資から流入した組は必ず時価総額を気にします。
私も同じです。しかし株式投資で培った概念が、仮想通貨で利益を出す邪魔をしてしまうケースがあることを痛感しています。今回の時価総額に関しても同様のことが言えます。
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時価総額の計算とは
時価総額というと、名前が非常に難しく感じますが、なんてことはありません。
「時価」、つまりその時点での価格です。株なら株価、仮想通貨なら1単位あたりの価格です。
「総額」、つまり全部で合計いくらになるかということです。
時価×発行済み株式数全て、もしくは時価×発行された仮想通貨の枚数全てという計算で時価総額を算出することが出来ます。この時価総額が低いと希少価値も高くなりやすいのが株式です。
株式投資におけるICO、つまりIPOという制度では時価総額が低いと初値で暴騰する傾向にあり、時価総額が極端に高くなるとICO割れ、つまり公募割れする危険が高くなります。
時価総額というのはその株や仮想通貨の規模を表します。
ですから、期待値の高さでもあると言えなくもありません。
しかしながら、どんなにきれいごとを並べても、みんな最終的には自分の利益にしたいと考えて投資をするわけです。ということは、いつかは売って日本円に変えようとするわけです。
特に短期売買を繰り返すトレーダーさんは、初値から少し上がれば売って次に行く人もいます。
そういう視点でいくと、時価総額の高い銘柄ほど売り圧力も強いと言えます。
株式投資で時価総額の持つ意味とは
すでに少し触れましたが、時価総額が多い銘柄ほど、多くの人が保有していることになり、買いたい人も簡単に買える状況が出来上がります。
そうなると希少価値を感じられなくなり、売ってしまう人も出てくるでしょう。
また、売りたい人が多いだけでなく、「板」が厚くなりやすいので、買いたいと思っている人も、「いつでも買えるから今じゃなくてもいいや」という思考に流れやすくなります。
品薄であればあるほど、「今買わないと買えなくなる!」という気持ちが作用します。
その思いが買いを急がせ、暴騰につながる。
これが時価総額が低い銘柄の暴騰しやすい理由になります。
すでに保有している大口さんたちは、そういう個人投資家の気持ちを誘発するような相場作りをするので、本当に上手だと思うと同時に、あくどいなぁ・・・と思うことも多いです。
仮想通貨にとっての時価総額の意味とは
先ほども触れましたが、株式投資から仮想通貨に参入した人の多くは時価総額というものを気にします。私ももちろん気にします。そして気にした売買の仕方になります。
ただ・・・最近かなり疑問に感じています。
仮想通貨において時価総額を気にする意味はあるのか
この答えが全くわかりません・・・と言いますか、「気にする必要などない」という結論に私個人的には傾いています。
ガチホ組と呼ばれる人が多いせいか、なかなかどのコインを見ても板が薄い傾向にあります。
もちろんビットコインは破格の感じもありますが、それでも異常と思うような分厚い板はあまり見ません。株式投資の板と比べると本当に薄いものばかりです。
つい最近の例でいくと、COMSAの売り板に数百万円分の売りがあると、かなりのボス扱いになり、1000万円分入っていようものなら大ボス扱いされていました。
株式投資においてはそのくらいの板は「食われるためにある」ようなものです。
時価総額が低い銘柄であってもその程度の板は普通にあるわけです。
仮想通貨は、証券会社と違い、それぞれの取引所で取引をしています。
そのため、いかに時価総額が高かろうと、今、自分が売買しているその取引所にどのくらいの時価総額、浮動株と言いますか・・・浮動コインがあるかどうかはわからないわけです。
時価総額全体で見るならば大きくても、目の前の取引所では品薄・・・という可能性もあります。
ですから、全体である時価総額をいちいち気にしていると「あなた、考え方古いですよ!」と言われてしまいそうな気がして仕方ないのです。
そういうわけで・・・私は仮想通貨のトレードにおいて時価総額はあまり気にしない方向性でいこうと思います。この決断が吉と出るか凶と出るかはわかりません。
しかし、一歩踏み出すことで何か進化出来る可能性もあるので、しばらくは試してみようと思います。
取引所ごとに分散しているので、価格差も当然出てきます。
多くの取引所の価格を見られる環境作りが大切です。
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まとめ
繰り返しになりますが、株式投資と仮想通貨の大きな違いは、証券会社が東証という一か所の取引所に代理注文をする形である株式投資。それぞれの取引所ごとに独立している仮想通貨。
ここだと思います。そのため、時価総額という概念にとらわれ過ぎると良くないと私は考えました。この考えにもとづき、今後の取引をしていきたいと思います。